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20年度川走り納め…6

(『20年度川走り納め…5』のつづき)
FI2618296_1E.jpg船影乏しい、静かな隅田川を少し飛ばして下り、神田川河口、柳橋に到着。

すでに日は傾いて、ビルの谷間にある川面は、冷たそうな日陰の中に沈んでいます。船宿が密集するここなら、年の瀬らしさが味わえるはず…。
撮影地点のMapion地図

FI2618296_2E.jpgブレてしまいましたが、小松屋さんのフラッグシップ、第八小松丸に、さっそく松飾りを発見。

御座船を模した丹塗りの欄干に、松の青さがよく似合いますね。



FI2618296_3E.jpgあみ新さんの船にも、松飾りが2本。

やはり清々しい感じがして、いいものですね。





FI2618296_4E.jpg三浦屋さんの船溜を見たら、屋形船だけでなく、テンダー(作業艇)にもちゃんと飾りがつけられていました。

端舟といえど、大切にされている雰囲気が伝わってきます。



FI2618296_5E.jpg日陰が続くので、だいぶ寒くなってきましたが、船溜を後に、もう少し上流まで行ってみることに。

美倉橋のアーチが、わずかに差し込んだ陽に照らされて、ディテールがくっきりと浮かび上がっているのが印象的でした。
撮影地点のMapion地図


(20年12月30日撮影)

(『20年度川走り納め…7』につづく)

さよなら、ナショナル温度計

FI2618279_1E.jpg以前にも一度、過去の記事「お花見は曇り空だったけれど…12」で紹介しましたが、隅田川の両国橋下流西岸、NTTのビルの上に、写真のようなナショナル/パナソニックの広告を兼ねた、温度計…まあ、現在の気温を電光表示してくれるモノがあったわけです。(写真は7月20日撮影)

隅田川を上下するたび、この温度計の表示を見ては、「ありゃ、12℃か、道理で風を受けると、手先がかじかむはずだ」、「31℃ね、何日か前の猛暑よりは、しのぎやすいかな」…といった風に、愛用(?)していたのですが…。

FI2618279_2E.jpg去る10月12日、帰路に通りかかってみたらビックリ。看板を支える骨組みごと、きれいさっぱり消えうせていました。

何分オープントップの木っ端ブネ、天候の良し悪しは、航行の快適度に直結するので、もちろん天気予報は、出港直前まで見ているたちなのですが、予測でない実際の気温を知らせてくれるのは、川っぺりではここをおいて他になかったので、とても寂しい気持ちになったものです。

いえ、自分で温度計を持ち歩けばよいと言われれば、それまでなのですが…。何と申しましょうか、ここに来るたびに温度計を見上げるという、ささやかな恒例行事がぷつりと途切れたようで、物足りないような居心地が悪いような、そんな感じがしたわけです、はい。

横浜港横断…2

(『横浜港横断…1』のつづき)
FI2618244_1E.jpg千若町、日本製粉横浜工場の埠頭には、ハッチを開け放ったバルカー(散積船)が荷役中。クレーンを、岸壁と反対側に向けているところを見ると、岸壁備え付けの設備で、荷を降ろしているのでしょう。

陽光に輝く背後のサイロ、船底塗料の赤も鮮やか。秋晴れの空の下、美しい「質量過剰」を楽しみつつ、埠頭群のさらに奥へ。

FI2618244_2E.jpg前方に見えてきた橋は、瑞穂埠頭と外部を結ぶ唯一の道路橋・瑞穂橋と、その手前にもう1本、古そうな鉄道橋が。

鉄道橋の方は、高島貨物線から分岐した、枝線のひとつを渡す橋…と言っても、国鉄/JR線としては、廃線になってから、随分たっているようですが(Wikipedia『高島線』によると、瑞穂線は昭和33年廃止、以後米軍専用線となったとのこと)。あいにくの逆光で、写りが今ひとつなのが残念。

FI2618244_3E.jpg近づいて、中央部分をアップ。二本の橋脚があるということは、3径間…と言いたいところですが、中央のトラスと、両端にある鈑桁(?)の継ぎ目に橋脚が来ていないので、なんとも妙な感じです。

手前にも一組、橋桁を外された橋脚が見えますね。


FI2618244_4E.jpgさらに接近、構造を見上げたところ。

埠頭の廃線というと、なじみである春海運河の晴海橋梁(過去の記事『春海運河スペクタクル…1』ほか参照)が思い出されるのですが、あちらよりはるかに古風な外観であるにもかかわらず、痛みが少ないのは、近年まで使用されていたせいでしょうか。


FI2618244_5E.jpg旧瑞穂線の鉄橋と、瑞穂橋をくぐってから、艇を右へ。
ここは、入江川第二派川の河口…、横浜港北西部、旧海岸線に沿って広がる水路網、「入江川水系」(私が勝手に名付けました)の入口です。

以前、「恵比須運河…4」ほかでも触れましたが、さまざまな意味で、惹かれるものがあったこの小運河群に、今回初めて入ってみることにしました。
横浜でも、古い埋立地を擁する地域だけに、濃厚な水路風景が期待できそうですね。
撮影地点のMapion地図


(20年11月1日撮影)

【追記】コメント欄で、はじめさんがご指摘くださった点について、2・4段目を訂正しました。

(『入江川水系を眺める…1』につづく)

横浜港横断…1

(『堀川で昼食』のつづき)
FI2618243_1E.jpg山下埠頭の突端近くまで来ると、接岸した本船に数隻のバージが横付けして、荷役の最中でした。東京ではもう見られない、艀荷役…瀬取りの風景です。

活き活きと働く港の光景を、こうして目にすることができるのは、やはり土曜日ならでは。厳しい海況(?)を乗り越えて、横浜まで来た甲斐があったというものです。

FI2618243_2E.jpg山下埠頭の風裏にいたうちはよかったのですが、埠頭の突端をかわした瞬間から、もうすごい三角波。行き合った赤い曳船も、ご覧のように、派手にしぶきを巻き上げて難航中。ドシン、ドシンというピッチングの音が、こちらまで聞こえてくるようです。

この日の風速は、正午で10m以上になったとのこと。荒川通いのタンカーは、風速12mで運航を見合わせるといいますから、いかな港内とは言え、木っ端ブネにとってのツラさは、言うまでもありません。

FI2618243_3E.jpgここまで海況が厳しいと、舷側の低い木っ端ブネとしては、風と正対するしか方法がなく、波に対して、あまり角度を取ることができません。この日は、未紹介区間である、新港町埋立堀川(新港の北東・南東側にある水路。Mapion地図)も行ってみたかったのですが…。

ふと瑞穂埠頭(Mapion地図)を見ると、猛烈な北風で、埠頭に積まれた砂か何かが吹き飛ばされ、海上を白く覆っているのを発見。波の厳しさに加えて、砂嵐をくぐるのはさすがに考えものだと、新港訪問を断念しました。

FI2618243_4E.jpg針路をほぼ真北に取って進んでいると、正面に見えるのがこれ、恵比須町北側の埠頭(Mapion地図)。野積みにしてあるのは、ボーキサイト(?)でしょうか。赤土色の山肌が、秋晴れの空によく映えてキレイで、目標としても目立つので、しばらくここに吸い寄せられるような格好になりました。

風上に上ってくると、ようやく波も収まってきたので、ここで取舵いっぱい、瑞穂埠頭と出田町の間を通る水路へ。

FI2618243_5E.jpg次々と入港してくる、ガット船(建材運搬船)を避けながら、千若町と瑞穂埠頭の間へ。

出船入船で賑やかな間を縫って、警戒塗装を施されたドルフィンのそばを通過すると、上には日光浴中のトリさんがびっしり…。この日は暖かでしたから、さぞ気持ちが良かったことでしょう。
撮影地点のMapion地図


(20年11月1日撮影)

(『横浜港横断…2』につづく)

堀川で昼食

(『新山下運河…6』のつづき)
FI2618242_1E.jpg首都高や新山下橋が交錯して、水平感覚がおかしくなりそうな、堀川河口の船溜に出たところで、バージの着岸作業に遭遇。この強風下でも、大きなバージをピタリと横付けする、手練の舵裁きに、しばし見入ってしまいました。

こんな船溜の奥でも、沖から吹き付けてくる風はかなり強く、水面に縮緬じわのような波を生じさせて、艇にぶつかってきます。どうにも落ち着かないので、艇を反転、堀川に逃げ込むことに。

FI2618242_2E.jpg堀川は、過去の記事「横浜の川をめぐる…10」でも紹介しましたが、市中心部の南側を崖線に沿って走る、中村川の最下流部。市街地に囲まれ、しかも高速道路が頭上を走っているおかげで、風は完全に防がれており、格好の避難所となりました。

再微速でゆるゆる進みつつ、おむすびと熱い番茶を口にして、ほっと一息。古い橋の造形もおかず(?)になって、楽しい昼食となりました。

FI2618242_3E.jpg静かな水面ばかり走っている、弱虫木っ端ブネとしては、波騒ぐ港内にふたたび出るのは、少々ツラいところなのですが…。ここで引きこもっていても仕方がないので、勇を奮って堀川を出、次なる水路に向けて、一旦港内へ。

山下埠頭の新港倉庫、クリーム色の広い壁面が陽に輝いて、なかなかいい感じ。こういった倉庫が、ゴミ運搬や工事用でない、現役の瀬取り用バージと一緒に、写真に収められるのも、横浜ならではです。

FI2618242_4E.jpg山下埠頭の対岸にあるのが、桟橋付きレストラン、タイクーン。改めて説明の必要もないでしょうが、ボート、ヨットで訪れることのできる、飲食店の草分けです。原則、予約なしで利用できるのは、今でもここだけではないでしょうか。

あまり外食をしない方なので、艇で出るときはほとんど、家からお弁当持参がパターンなのですが、今回は場所柄、久しぶりにタイクーンで一休みという手もあったなあ…。しまった!
撮影地点のMapion地図

FI2618242_5E.jpg黒い船体が、幾重にもメザシにもやう壮観、山下埠頭の艀溜りに沿って、外の水面へ出ましょう。

ここはまだ風裏なので、波はさほどではありませんが、これから横切る内港の白波を思うと、少々憂鬱なものが…。


(20年11月1日撮影)

(『横浜港横断…1』につづく)