木更津港に拾う…3

(『木更津港に拾う…2』のつづき)
FI2618274_1E.jpg先ほどから遠景にチラチラ入っていたので、行動が読まれていたかもしれませんが…、前回の桟橋から見ると北東方、新宿の船溜を守る赤い水門、新宿水門に吸い寄せられてみました。

似たような型の小舟が、整然と並ぶ船溜の向こう、グレーの空をバックに、真っ赤な扉体はよく目立ちます。そのまた向こうの対岸は、陸上自衛隊の木更津駐屯地で、盛んにヘリが発着していました。
撮影地点のMapion地図

FI2618274_2E.jpg正面の姿を拝んでみようと、東側の岸壁から。
上屋のある操作室は、右の堰柱のみという、左右非対称タイプなのが魅力。乗り物を見ていても、非対称に造られたモノに惹かれるたちなので、これにはグッと来ました。

ちょっと気になったのは、船溜を囲む堤防の低さとともに、扉体の天地寸法もあまり高くないこと。まあ、水門の外も、埋立地と防波堤に囲まれた内港なので、さほど心配はいらないのでしょうが、高潮が来たら、やすやすと乗り越えられそう…。

FI2618274_3E.jpg新宿水門には、扉体同様真っ赤に塗られた、人道橋を従えていました。扉体の上昇位置に桁下高を合わせた、昔でいう「高橋」です。

裏側に設けられているので、表側のディテールが隠されることもなく、水門観賞に具合のよいレイアウトになっているのは、何よりでした。


FI2618274_4E.jpg上屋が無い方の堰柱には、プレートが2枚張られていました。右が水門の銘板、左は今渡っている、連絡橋の塗装記録ですね。右のプレートの上、生えているのか、誰かが刺して行ったのか、草が一本ヒョロリと…。「ドカベン」の岩鬼を思い出させるものが(笑)。

スペックを抜き書きしておきましょう。「新宿水門 
純径間×扉高 12.1m×5.0m 開閉速度 常時0.3m/min 急降下時5m/min
製作 株式会社 田原製作所 竣工 昭和46年3月 千葉県開発庁」

FI2618274_5E.jpg扉体の塗り替えは、5年ほど前だったようですが、周囲にさえぎるものもなく、潮風にさらされる場所柄か、遠目には鮮やかに見える扉体も、塗装はかなり痛んでいました。

棚状になった構造の隅には、なぜかビールケースとパイロンが…。




(20年10月19日撮影)

(『木更津港に拾う…4』につづく)