入江川水系を眺める…3

(『入江川水系を眺める…2』のつづき)
FI2618247_1E.jpg左手に見えてきた緑の桁橋は、小派台川に架かる竜宮橋。何か由来があるのかしらと、帰宅してから検索してみたら、ここ神奈川区はなんと、浦島太郎ゆかりの地の一つなのだとか。(詳しくは、横浜市神奈川区HP神奈川区の歴史をご覧ください)

子供のころのイメージでは、漠然と関西から西の地方のお話だと思っていたので、関東にも浦島太郎の伝承があったとは、驚きでした。

FI2618247_2E.jpg竜宮橋越しに、小派台川をのぞいたところ。長さ230mほどの入堀で、一部が船溜として利用されています。

上と同じく神奈川区HPの、神奈川区の町の名前によると、台川両岸の星野町は、埋め立ての進展により、明治39年に新設されたとのこと。資料がないので、水路の開鑿年はわからないのですが、写真左側には、高島線の東高島駅(貨物駅)があるため、かつては水運と鉄道の接続点として、台川が利用された時代もあったことでしょう。

FI2618247_3E.jpgふたたび護岸祭り(笑)に戻ると、前回の桟橋のある同じ岸の奥には、やはり表面が風化した、こんなものが。

うーん、桟橋にしては怪しい。よく見ると、開口部の支柱側面には、溝が切られています。どうやら水門か、樋門の遺構みたいですね。昔は工場か何かがあって、ここで排水を取っていたのかもしれません。
さらにその、左手に目を移すと…。

FI2618247_4E.jpg赤レンガの護岸が!
天端が草むして、いかにも星霜を経たいい感じです。

この護岸がある千若町は、明治45年に埋め立てに伴い、新設された町とのことですから、レンガが当時のものとすれば、100年近い年月を経ていることになります。

FI2618247_5E.jpg近づいて観察してみると、石材の護岸の上にレンガが積まれ、その上はコンクリート製、さらにブロックが積み上げられ…。まるで、バームクーヘンのように層をなしています。

この地が埋め立てられて以来、約100年の土木資材の変遷を、ひとところに凝縮しているような護岸のありさまに、ただただ感心して見入るばかり。まさに、街の年輪を目の当たりにした気分でした。
撮影地点のMapion地図


(20年11月1日撮影)

(『入江川水系を眺める…4』につづく)