入江川水系を眺める…1

(『横浜港横断…2』のつづき)
FI2618245_1E.jpg入江川第二派川に入ってすぐ、クランク状に曲がる水路の角に、威風堂々とそびえるのは、三井倉庫千若事務所の一棟。いつごろの建設なのでしょう、まろやかなカーブを描く建屋の角には、立派な社紋まで取り付けられ、クリーム色の塗装とあいまって、昔の百貨店建築のよう。

水辺の倉庫としては、日本橋川沿いの三菱倉庫(過去の記事『日本橋川…3』参照)と双璧と言ってよいほど、味わいのある建物です。

FI2618245_2E.jpg隣に2棟ある平屋の倉庫も、同時代に建てられたものでしょうか、並んでいても違和感がありません。妻にきちんと社紋が描かれているのが、これまたいい感じだけに、右隅のプレハブがいかにも惜しい…。

私が仕事でよく訪れる場所にも、三井倉庫(HPはこちら)があり、この社紋はおなじみだっただけに、嬉しさもひとしおでした。

FI2618245_3E.jpg11月7日からのタイトルでもご覧に入れましたが、チャームポイントであるクレーンと、クリーム色の壁に映える、赤いロゴ…。秋の低い陽射しに、長く影を引くクレーンのトラスが印象的です。

この素敵な倉庫の存在を知ったのは、おなじみkunlun-blogの記事、「千若町の三井倉庫~横浜市神奈川区」なのですが、先ほどふと、Googleの航空写真でここを見てみたら、貨物線から伸びた側線(廃線?)が、倉庫の裏まで引き込まれていることに気づきました。水運と鉄道を結ぶ構造になっていたあたり、時代を感じさせて、興味深いものがあります。

FI2618245_4E.jpg倉庫の前から振り返ったところ。岸辺は静かで、人影も見えません。倉庫の前だけ見ると、バージや曳船が並んでもやい、現役で使われている風なのですが、横浜港全体から見ると、やはりここは辺境なのでしょうか。

奥に見える、コンクリートの残骸のようなものは何でしょう、桟橋の跡かしら?

FI2618245_5E.jpg貨物線の鈑桁橋をくぐり、入江川第二派川を、さらに奥へ。水はよく澄んでいて、底が見えそうなほどです。

橋の向こうに、チラリと見える護岸の様子だけで、もう期待に胸ふくらむものが。いくつもの派川が縦横に走る、港北運河地帯、と呼んでもよさそうなこのあたり…、新山下運河に引き続き、ミナト横浜の刻んできた年輪を、護岸に見せてくれるのでしょうか。
撮影地点のMapion地図

(20年11月1日撮影)

(『入江川水系を眺める…2』につづく)