新山下運河…3

(『新山下運河…2』のつづき)
FI2618238_1E.jpg見晴橋をくぐって少し進むと、マンションと大きなホームセンターに挟まれて、谷間のようなおもむきの区間に。

よく見ると、建物はともかく、護岸の様子が対照的です。左手のマンションのそれは、まだコンクリートの色も新しい、垂直護岸なのにくらべて、右手はずいぶん古びた感じがしますね。

FI2618238_2E.jpgだいぶ風化してはいるものの、張出しの構造から見て明らかに、かつての艀船岸壁…。昔はこの上に、倉庫か何かが建っていたことが、十分髣髴できます。

地表から上は、かつてを想像できないほど様変わりしているのに、ボロボロの護岸は、まるで時を止めたように、全くの放置状態。街の断面を見た気分と言うか、遺跡の発掘現場に居合わせたような、妙な気持ちに襲われました。

FI2618238_3E.jpgこちらは、上の写真の護岸よりさらに、時間を経過したと思しきお肌の荒れよう(笑)。セメントの部分がすっかり痩せて、骨材の凹凸ばかりが目につく風化ぶり、ご丁寧にペンペン草まで生い茂って、いかにも星霜を経た、という感じがします。

この護岸にも、通船や艀がひしめき、ところ狭しともやっていた時代があったのでしょうか。ま新しい自転車置き場に、買い物客が引きも切らない賑やかさと、護岸の状態のギャップが大きく、時代の流れを感じさせます。

FI2618238_4E.jpg新開橋が見えてきました。
右手には、古びた護岸がしばらく続き、左手は断続的に石垣護岸があるものの、新築のマンションが多いせいか、改修された護岸も見られます。

このあたりはちょうど、「港の見える丘公園」の真下に当たります。かつての船影濃かった港湾区域も、次第に住宅地へと変わってゆくさまがうかがえました。

FI2618238_5E.jpg遠目に見ると、簡素な外観から、一見新しそうな新開橋ですが、橋脚や桁の造作を見ると、ご覧のとおり結構な年代もの。ふたたびkunlun-blogを引用させていただきますが、「新山下運河の新開橋~横浜市中区」に掲載された銘板によると、昭和8年11月の竣工だそうです。

白く貝殻のついた橋脚の基礎部分、円形に凹凸の縁があって、まるで歯車のような、面白い形をしていますね。
撮影地点のMapion地図

(20年11月1日撮影)

(『新山下運河…4』につづく)