大師運河波高し…2

(『大師運河波高し…1』のつづき)
FI2618232_1E.jpg大型曳船の一群が立てた、数度の大きなウェーキに翻弄されながら、入出港する各船の間を縫って苦闘(?)すること数分、ようやく大師運河の出口が近づいてきました。

左手を追い越してゆく本船と、後ろに迫る通船を視界の隅に入れながら、舵を徐々に右へ取り、岸をかすめるようにして京浜運河へ。

FI2618232_2E.jpg写真はおそらく、バウが跳ね上げられた瞬間なので、画面がだいぶ傾いていますが、ここはあえて修正せずに…。

ようやく、周りの本船密度(?)が薄らいで、激しかったウェーキも収まってくると、我が艇の後ろに迫っていた通船が、痺れを切らしたように爆音を高め、追い越しにかかりました。乾舷が高く、馬力にも余裕があるのでしょう、三角波をやすやすと切り裂いて、軽快に追い抜いてゆきました。

FI2618232_3E.jpg通船の通過が、まるでカーテンになったように視界が開け、入出港する本船の群れは急速に遠ざかってゆきました。
どうやらピークは過ぎたようだと、肩の力が抜けると同時に、もうちょっとフネブネの写真を撮れば良かったかなと、惜しい気持ちがわいてくるのですから、現金なものです。

速度を落とすことができず、波頭に突っ込むたびに盛大にしぶきを浴びたので、上半身は潮まみれ、口の中までしょっぱくなってしまいました。

FI2618232_4E.jpg京浜運河に入ると、大師運河にくらべて波はだいぶ落ち着いてきたものの、それでも北風の影響はかなりのもので、硬い衝撃が間断なく襲ってきます。

しかし、このクリアな視界と、抜けるような美しい青空を楽しめるのは、何より北風のお陰ですから、恨みごとばかりも言っておられますまい。

FI2618232_5E.jpg気持ちに余裕が出てきたせでしょう、枝運河はともかく、京浜運河本体の景色を、今まであまり撮っていなかったことにフト気づき、時々速度をゆるめて、工業地帯観賞としゃれ込んでみました。写真は池上運河入口近く、東洋埠頭のクレーン群。(先日のタイトル参照)

もっとも、大師運河ほどではないとはいえ、やはり北風による波の上下動は大きく、写真のほとんどがブレている始末。木っ端ブネの悲哀を、噛みしめたものでした…。
撮影地点のMapion地図


(20年11月1日撮影)