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多摩川の帰路に

(『多摩川こわい…10』のつづき)
FI2618200_1E.jpg以下、多摩川を下りつつ拾ったスナップをいくつか。

河港水門の近くは、工場や物流部門など、味の素の諸施設が集中する一大工業地帯。川面からの眺めもなかなか壮観で、緑地の向こうにそびえる煙突やプラント群が、折からの西日を浴びて、輝いていました。

FI2618200_2E.jpg例の河中鉄塔を見上げてみると、中ほどの梁にぽつり、ぽつりと、4羽の鵜が留まっているのを発見。

縄張り意識なのか、本人(鳥?)たちにとって居心地の良い場所だからかはわかりませんが、まるで物差しで計ったように、対称的な位置に留まっているのが、妙におかしかったです。

FI2618200_3E.jpgそうそう、ひとつ水門を紹介するのを忘れていました。

この、新日本製鐵水門(おお、「製鐵」が一発変換で出た!)、つい最近まで、ちゃんと扉体や巻上機器もついた、何の変哲もないローラーゲートだったのですが…。いつの間にやら、旧江戸川の当代島水門(過去の記事『旧江戸川下流部…2』参照)さながらに、身ぐるみはぎ取られた「ヌード水門」となってしまっていました。
う~ん、近々、撤去されるのでしょうか…。

ちなみに、現役時代の姿は、佐藤淳一氏の「Floodgates」にはもちろん収録(No.465)されているほか、「多摩川の水門を巡る話(新日本製鐵水門)」(ダースマラーの快談話)では、銘板の紹介もされるなど、かなり詳細なレポートが掲載されています。

FI2618200_4E.jpg海老取川澪筋に到着すると、入口に警戒船(写真右の船)が出張っており、澪筋の竿にもやった作業船(左の船)が、観測機器を満載して、何やら調査中…。

そちらにすっかり気をとられていたら、澪筋を出てくる漁船(中央の船)が突如出現、ヒヤリとさせられました。やはり狭水路では、気を抜いてはいけません。

しかし、この澪筋から眺める多摩川河口の風景、何度見ても風情があって、いいものですね。特に、午後も遅い西日の射した時間帯が、もっとも魅力的に見えるように思えます。

FI2618200_5E.jpg海老取川と多摩川の合流点、五十間鼻の先端から伸びる沈床、通称「カメノコ」の上には、水上に張り出す形で、無縁供養堂が建てられています。

羽田猟師町では、昔から五十間鼻に漂着した水難者を、ことのほか大切に扱うしきたりがあったとのこと。彼らの霊をなぐさめる場所も、ここでなければならなかったのでしょう。ここを通るたびに、水辺に生きる人々の敬虔さがうかがえて、自然と頭を垂れるような気持ちにさせられるのです。
撮影地点のMapion地図

(20年9月5日撮影)

(『9月5日のフネブネ…1』につづく)