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六郷水門…2

(『六郷水門…1』のつづき)
FI2618188_1E.jpg水門をくぐってすぐ左手に、やはり壁の一部にレンガを用いた、こぢんまりとした排水機場の上屋が。水門と同時に竣工したものでしょうか。

護岸部の古びたコンクリートの肌、壁面から格子の中に伸びる、太いパイプのフランジと、グッとくるディテールだらけで、テンションは急上昇。イヤ、入ってみてよかった…。


FI2618188_2E.jpgそのすぐ右にも、後年追加されたと思しき排水機場が。
窓枠から見て、こちらもかなり古そうですが、築50年前後といったところでしょうか。

六郷水門は、多摩川の増水から堤内地を守るとともに、六郷用水の末流の一つをはじめ、周辺地域の生活排水を処理するために作られたので、水門閉鎖時の機力排水が求められたのでしょう。

FI2618188_3E.jpg船溜には、写真に写っている2隻の漁船のほか、ポンツン艇1隻の計3隻がもやっていました。

いや、船溜の護岸もレンガとは! しかも、かつてに比べて、面積を縮小されたとは言え、現役の船溜として活用されていることが素晴らしい。現在は公園になっている、このずっと奥までレンガの護岸が続いていた時代は、さぞ壮観だったことでしょう。

FI2618188_4E.jpg許されるのなら、ここにちょっともやって、のんびりお弁当を広げてみたい…。

「大田区の史跡めぐり」(大田区教育委員会)によると、かつてこの船溜はもちろん、舟運に活用されており、「雑色運河」と呼ばれていた時代もあったそうです。
このあたり資料が手元にないので、詳しいことはわからないのですが、ここに注いでいた、六郷用水の末端の一つが可航水路化され、それを含めた形で「雑色運河」と呼ばれていたのかもしれません。
いずれにせよ、レンガで造られた河岸は、当時の人にとって、ずいぶんモダンな光景に映ったのではないでしょうか。

FI2618188_5E.jpgふたたび水門をくぐって、多摩川に戻りましょう。

水門越しに見る、葦原の間を流れる水路風景が、またいいんですよねえ…。
撮影地点のMapion地図


(20年9月5日撮影)

(『河港水門…1』につづく)