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がっかりしたけれど…1

FI2617946_1E.jpgお正月休みも、終わりに近づいた1月6日。
ふと、一昨年3月に訪ねた、浦安市郷土博物館で、船大工氏に「今度は焼玉(エンジン、左の写真参照)を動かすから、またぜひ来てください。」と言われていたのを思いだし、久しぶりに浦安を訪ねることにしました。
お休みの日は、確か14時から運転を行うはず、と、勇んで博物館へ。
(過去の記事『浦安市郷土博物館…1』以下のシリーズ参照)

ところが…、いざ博物館の入口に立ってみると、「お正月のイベントで獅子舞を行うため、焼玉エンジンの運転はお休み」とのアナウンスが!

イヤ…………、あらかじめ問い合わせなかった、私が悪いのは言うまでもありませんが……。さすがに、ガックリきていると、私の落胆ぶりが、あまりにも大きかったせいでしょうか、係の方が「遠くからいらしたんですか?」と、声をかけてくれました。

ここで、「ええ、パラグアイ(他意はありません)から来たんですが…これを逃すと、もう一生見られないと思うと…ううう(泣)」などと一芝居打てば、焼玉エンジンを特別に動かしてくれそうな、そんな期待を持たせる発言ではありましたが…。私はあいにくと、ウソをついてまで自分の欲望を満たすような、心根は持ち合わせておりません。
「いえ、近くですから、またうかがいます」と応えて、とりあえず展示を一回り見ようと、館内へ入りました。

FI2617946_2E.jpg家族連れで賑わう館内を巡り、昔の浦安市街を再現した屋外に出ると、焼玉エンジンを納めたトタン小屋はもとより、展示のフネブネもお正月の装いで、沈んだ気分も晴れてきました。

ベカ舟たちのミヨシ近くには、小さな松飾と、半紙にちょこんと乗せられた鏡餅が備えられ、拭き清められた白木の船体とあいまって、清々しい雰囲気に包まれています。

FI2617946_3E.jpgちょっと嬉しくなったのは、水路にもやう打瀬舟が、二つ折りの状態とは言え、弥帆と本帆を上げていたこと。

船体の大きさに比べると、大面積の帆を持っているのは、もちろん網を引くためでしょうが、これで追手帆走(ランニング)したら、ファインな船型もあって、素晴らしい速度が出たことでしょうね。

FI2617946_4E.jpg弥帆…ヨットで言うと、ジブといったところ。セミ(滑車)や、帆桁と帆の取り付けなどがよくわかります。
帆を上げたところを見てしまうと、和船好きとして、ぜひ帆走を体験してみたいものだという欲望が、ムクムクと湧きあがってきました。私の艇に、こんな帆をつけてみたら…なんて、無理があり過ぎる妄想をしてみたり(笑)。

私は、動力船への興味が強くあったので、帆走経験は子供のころに、ホンのかじった程度と、極めて乏しいのですが…。それでも、良い風を捉えて快走したときの感覚は、例えがたい快感として、強く印象に残っています。

FI2617946_5E.jpgほどなくして、水路では「もやいの会」会員による、ベカ舟の体験乗船が始まりました。短い水路ですから、ほんの20mほどを2往復するだけですが、さすが経験者、櫂を棹のように巧みに使って、見事な操船ぶりです。

船頭さんのサービスで、舟をわざと揺らしたり、橋の手前ギリギリで停めたりするたび、乗っている子供たちから、大きな歓声が上がります。
ちなみに、最初は一艘でお客をさばいていたのが、たちまち希望者で長蛇の列ができ、急遽二艘目が出動、往時の境川を髣髴させる賑わいとなりました。
短い水路とは言え、やはり舟に乗って水の上に出るということは、老若を問わず楽しめる何かがあるようです。子供たちの笑顔に囲まれて、老船頭の顔も輝いて見えました。

(20年1月6日撮影)

(『がっかりしたけれど…2』につづく)