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お蕎麦屋さんの和舟

FI2617907_1E.jpgひとつ積み残しがあるのを、忘れていました…。
印旛沼の帰り道に立ち寄った、街道沿いにあるお蕎麦屋さんで、看板代わりになっている、小型和舟を発見したのです。

長さは5m弱、一本水押、二階(舷側板二段)造り。船首尾の反りが少なく、舷側の低い船型から、川や湖などで、漁に使われていたと思われます。
胴の間にあったであろう、天蓋は外され、船首の甲板上には「商い中」の赤い看板が立てられてはいるものの、まだそんなに痛んでいないせいか、悲壮な感じはしません。

FI2617907_2E.jpg胴の間をのぞくと…ご覧のとおり水が満たされ、水槽として使われていることが判明。船体は、グラスファイバー塗装をされているようでしたので、こういう用途には、もってこいなのでしょうね。

そういえば子供のころ、海水浴場や料理屋などで、このような金魚鉢状態になった舟を、何度か見た記憶がありました。
造りとしては、木の器と同じ「曲げもの」である木っ端ブネの末路として、やはり水を満たす「うつわ」としての姿が、案外しっくり来ているようにも思えました。

なお、蓮の葉は浮いてはいるものの、魚の姿は見えませんでした。
ここに置かれて、何年経ったのかはわかりませんが、左側の棹床に、三本の棹が置かれたままになっているせいでしょう、つい最近まで、印旛沼や利根川で、働いていたように感じられたものです。

FI2617907_3E.jpg船尾部分のアップ。戸立に切り欠きがあるところを見ると、船外機を取り付けていたようです。期待していた櫓杭はなく、機走以外は、もっぱら棹で動かしたようでした。

右に見える、三本の棹の先端には、棹の内径に合わせた鉄の棒が指し込まれ、ホースを締めるときに使う、金属製のタガ(何て言うんでしょうね?)で、数ヶ所締め付けられていました。
恐らく、元のオーナーの手製なのでしょう。私もそろそろ、棹が欲しくなってきたので、自作の際の参考にさせてもらいます!

(19年11月18日撮影)