FC2ブログ

初めての綾瀬川…7

(『初めての綾瀬川…6』のつづき)
FI2617838_1E.jpg五兵衛橋を過ぎて、しばらく進むと、青く塗られた桁橋が見えてきました。交通量が多い道らしく、盛んに人やクルマが渡っているのが、遠くからでもわかりました。

むむ、それにしても、ずいぶん低い橋のようだなあ…。
立ち上がってカメラを構えても、橋桁の向こうの景色が、まったく見えないくらいです。

FI2617838_2E.jpgこ、これはさすがに通れない…。

「ものすごく低い橋その②」、3径間鋼桁橋、綾瀬新橋です。両端の桁の下部は、満潮時は水に浸かるようで、黒々と跡がついているのが見えますね。先日の台風のときは、どこまで水が来たのでしょうか、沿岸住民のご苦労がしのばれます。

しかし…江東内部河川のような、延長の短い堀割ではなく、増水時には、かなりの流量が見込まれ、幾多の派川を有する本流のひとつに架かる橋とは、にわかに信じがたい風景です。
もちろん、東岸地区の地盤沈下(-1~2m)など、やむにやまれぬ事情があったのでしょう。低い橋には慣れていた(笑)つもりでしたが、目前の水面に這うような橋の姿は、場所が場所だけに、驚きでした。
撮影地点のMapion地図

FI2617838_3E.jpg東側橋詰、増水時に堤防の開口部を塞ぐ、陸閘部分のアップです。
背後の堤防を見ると、かさ上げの跡が歴然としており、地盤沈下から土地を守ってきた歴史を物語っています。

実は以前、Googleの航空写真(こちら)を見ていて、水面に映る影の少なさと、堤防を割って通っているらしいことから、かなり低い橋だなあ、という予想はしていたのですが…これほどまでとは思いませんでした。

FI2617838_4E.jpg土地柄、あまりはしゃぐのは憚られるのですが、初めて出会った低い橋を前にして、やはり、くぐってみたいという欲望は押さえられません。

目測した限りでは、中央径間の桁下高は、高欄の高さとほぼ同じくらいに見えました。高欄の定尺というのは、よくわかりませんが、仮に高さが1200㎜…1.2mだとすると、現在の桁下高は少なくとも、約1mはあるように思えます。(写真をクリックして、拡大してご覧ください)

先ほど、水戸橋をくぐったときの潮位が、121㎝でしたので、あと70~80㎝低ければ…つまり、潮位が50㎝以下になれば、私の艇なら、なんとかくぐれることでしょう。とすると、この橋の桁下高は、A.P.+2.3mの茂森橋(過去の記事『最低橋に挑戦!…4』参照)と、さほど変わらないと思われました。

綾瀬新橋を前に、幾つかの疑問が生じて、考え込んでしまいました。
水のきれいな綾の川」ほか、いくつかのサイトで、綾瀬川は現在でも、曳船による筏の運航がある、との記事を読みました。
綾瀬新橋より下流に、木材の荷揚げ設備は見られなかったようですので、加工所があるとすれば、この橋より上流なのでしょう。しかし、ご覧のとおり、船舶がこの橋をクリアできる時間は、極めて限られているように思えます。
何か理由があるにせよ、通船があるのを承知で、桁下高の低い、上路式の橋を架けたとしたら、ちょっと不自然な気がしました。

一見した印象では、最近架けられた橋とは思えないので、この橋はずいぶん前から、水運上の障害として存在していたことになります。
低くなったのが、地盤沈下の結果としては、不等沈下が見られず、水平は保たれているようなので、最初から低かった、と考えるのが、自然なように思えます。

さて、本当のところは、どうなのでしょうか。
ご存知の方がおられたら、ご教示いただければ幸いです。

FI2617838_5E.jpgというわけで、初めての綾瀬川探索は、綾瀬新橋にはばまれて、再度の訪問を期すことになりました。写真は帰路、五兵衛新橋の下から、下流側を見たところ。

都内の他の河川に比べて、水辺の整備はまだしの感がありますが、東岸の地盤沈下という厳しい状況を考えると、かさ上げされたコンクリート護岸が続く、緊張感のある川景色も、やむを得ないところではあります。

今回は様子見ということで、あまり関連サイトのご紹介ができませんでしたが、ひとつだけ興味深いサイトを。
広報そうか 綾瀬川関連記事」河道改修や下肥輸送の船頭の話など、水運関連の記事もいくつかあります。「トロッコ橋」なる橋にも、惹かれるものがありますね。
撮影地点のMapion地図


(19年9月16日撮影)

(『綾瀬川の帰り道に』につづく)