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中川…4

(『中川…3』のつづき)
FI2617745_1E.jpgたくさんのボートに、行き合い、追い越されつつ、爽快かつ賑やかな川面を、ゆっくり遡上します。

しかし、皆さんお飛ばしになる(笑)。岸には、釣り人さんの姿もちらほら見えるのですが、川幅も広く、繋留船の少ないこのあたりは、気遣い無用とばかりにプレーニングしてきます。

まあ、今や東京付近の川も、景観は整備された反面、フネにとっては、色々と世知辛くなってきましたので、せめてこのあたりだけは、大目に見てあげたら…なんて言ったら、語弊がありますね、ハイ。はやるお気持はわかりますが、どうか、ゆっくり走ってください。
でも、行き交うフネブネすべてが、何かのびのびしていて、艇長さんたちの顔もほがらかなのは、他の川では見られない、独特の雰囲気だと、今回改めて思ったことも確かです。

FI2617745_2E.jpg数艘の屋形船が、ぽつりと繋留されているのを目にして、一枚。後ろの船が、全長の割に、ミヨシがえらく長く、まるでゾウかカブトムシのようです。

下流部では珍しくないこの光景も、繋留船の乏しいこのあたりでは、あまり見ることができません。もう少し上流に行くと、再び船影が増えてきます。

FI2617745_3E.jpg花畑川(花畑運河)の入口、六ツ木水門です。 上屋左側の電光掲示板には、「現在の水位 A.P.+1.43m」と表示されています。

今度こそ、入ってみようと思っていたら…この両側、写真に写っていない部分に、釣り人さんが総勢5人ほどいて、こちらを睨みつけており、立ち上がって、何か言いたげな人もいて、ただならぬ雰囲気(恐)。
これは近づかない方がよさそうだと、写真もご覧のとおり、腰の引けた仕上がりとなりました。

とにかく、プレジャーボートが盛んに行きかう川ですから、言いたいことがありそうなのも、無理からぬことと思います、ハイ…。
撮影地点のMapion地図

気を取り直して、この運河は、利根運河などと同様、二つの河川を短絡する、バイパスの役目をしていました。現在は、完全閉鎖されてこそいないものの、綾瀬川側の花畑水門がほとんど閉まっており、実質、袋小路になってしまっています。

この運河の成り立ちについては、簡単ながら「運河論」(過去の記事『あの本が!』参照)に記述があるので、引用してみましょう。

「第六款 花畑運河」によると、「本運河は埼玉県地方から東京市に出入する貨物輸送の捷路として大正11年度起工、翌12年9月大震災に遭遇し一時中止の状態となったが、昭和2年度から更に起工し、昭和6年11月12日竣工したもので、運河用法の適がない公有水路である。」と記されています。
データをいくつか拾うと…経営者・東京府、延長・817間(1486.9m)、朔望平均干潮面以下水深・4.63尺(1.402m)、目的種別・農産物輸送。

この他にも、Wikipedia「花畑運河」には、なかなか詳しく、興味深い記述があるので、ご一読をお勧めします。
また、六ツ木水門については、メーカーのサイトにデータが載っていました。「製品実績 六ツ木水門」(高田機工株式会社)ただし、水門製造部門は、すでに廃業されているようですね。

FI2617745_4E.jpg六ツ木水門のはす向かいにある、タイトル(タイトル画像集参照)でご紹介済みの、新大場川水門。

中川における、舟遊びの中心的存在と言ってもよい、マリーナのある水路、大場川の入り口です。
撮影地点のMapion地図

FI2617745_5E.jpg水門をくぐり、大場川の奥を見たところ。古くから、排水や灌漑に用いられてきた、県境でもあるこの水辺は、水元公園に代表される、憩いの場としても知られています。

写真左側、手前に民営の東京エンタープライズマリーナ、その奥に、公営の大場川マリーナほか、5つのマリーナが隣接する、珍しいところです。

川走り好きとしては、このあたりの立地の良さに、よくモヤモヤと妄想してしまうのですが…。

もし、花畑川や三郷放水路が、航路として整備されて、綾瀬川や江戸川へ抜けることができたら…、さらに、利根運河が復活し、利根川へ通船することができたら…。大場川はまさに、ヘソのような場所として、河川航行の一大基地になるのではないか…?

そんな、SFじみた妄想がふくらんでしまうのも、大場川の「川の港」としての、雰囲気の良さのなせるわざ。もし、万が一、ひょっとして(笑)、本当にそうなったら、私は一もニもなく、母港を大場川に換えるでしょう!
撮影地点のMapion地図

(19年5月27日撮影)

【6月10日追記】5段目、マリーナの数は正確には5つですので、訂正しました。

(『中川…5』につづく)