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住吉水門をくぐる

(『簡易船着場、拝見!…2』のつづき)
FI2617659_1E.jpg前後しますが、勝鬨橋の簡易船着場から言問橋へ向かう途中、「大晦日の水門たち」でも紹介した小さなローラーゲート、佃島の住吉水門を、行きがけの駄賃とばかりにくぐってみました。

その飄々とした姿は、数え切れないほど目にしており、お馴染みといってもいいほどながら、これまで通ったことはありませんでした。
何しろ、径間4mという狭い水門です。私の艇の幅の、ほぼ倍しかない上、船が頻繁に通る水域に面しており、引き波で姿勢を崩される恐れが、多分にあるのです。怖気をふるう気持ちも、わかっていただけるでしょう。

それでも、ちょっとくぐってみようかな、という気持ちを起こさせたのは、この日がほぼ無風の、穏やかな天候であったこと、そして何より、薄霞にそびえる小さな水門が、この日に限って(失礼!)、やけに魅力的に映ったことです。
一回目はアプローチに失敗、次は川の流速も頭に入れて、やや上流側に占位、デッドスローで慎重に…。

FI2617659_2E.jpg…どうにか、艇をぶつけることなく、無事進入に成功。ホーッと息をつきました。

じょうごの口のように狭まった水路の先は、写真右手に折れて、赤い欄干の、佃小橋がかかる船溜りで終わっています。佃小橋の下には、住吉神社の幟が埋められていることでも有名ですね。

もうだいぶ前の話になりますが、仕事でこの近くに頻繁に来た時期があり、帰りは決まって、船溜りを前に一服したものでした。
そのころは、隙間なく舟がつながれて、水路の終端には、木造曳船や小型和船の廃船があったりして、かつての漁師街の面影を残した、いい雰囲気でしたが、今はすっかり片付いてしまったようですね。

FI2617659_3E.jpg水路から水門を見たところ。水門の前には人道橋が架かり、信号も橋に備えられています。
水深が浅いのは承知していましたが、水門を過ぎた瞬間から、魚探の感が跳ね上がり、1.4、1.3、1.2m…と、ぐんぐん水深が減ってゆきます。悪いことに、この日は望月の大潮、しかも昼の干潮時に向かっているときでしたから、奥まで行くのは次回にして、ここで転回することにしました。

なにしろ、この奥の水路は幅が狭く、転回するとしたら、ここよりないのです。そろり、そろりと艇を回している最中も、プロペラが水底の泥をまき上げるのが見えて、ちょっと緊張しました。
撮影地点のMapion地図

FI2617659_4E.jpg水門を通過している最中は、とてもカメラをかまえる余裕がないので、近づいて、狭さを実感していただける写真を、ものしようと思ったものの、これが精一杯(笑)。

風や波に影響されないクルマと違って、倍寸程度の通過幅というのは、通れることがわかっていても、やはり緊張します…。

FI2617659_5E.jpg脱出時もぶつかることなく、無事通過。住吉様の名を戴いた、水門の霊験(?)でしょうか。
振り返ると、「よう、楽しんだかい?」と、水門が笑って見下ろしているように、ふと思えました。また遊びに来るね!

さて、先ほども触れたように、この日は望月の大潮。
干潮時の水位が、ぐっと低くなる日に、我と我が艇が挑むことといったら、一つしかありません!


(19年3月4日撮影)

(『最低橋に挑戦!…1』につづく)