吸い寄せられる場所…4

3階の船尾側、子供でにぎわうラジコン船コーナーの脇にあるのは、海上保安庁の、東京海上保安部・港内交通管制室。
当館の側面に設けられた、電光式信号を管理する、東京13号地船舶通航信号所も、兼ねています。
数ある通航管制所の中でも、博物館の館内にあり、しかもガラス越しとはいえ、業務を実際に見ることができるという、大変珍しい存在です。
もっとも、この窓も、業務上の都合があるのでしょう、カーテンで覆われていることが多いのです。このときも、最初は閉まっており、一回りして帰ってきたら開いていたので、すかさず撮影に及んだものです。

船影も少なくなった西水道を、曳船が一隻、ぽつんと行き過ぎます。

夕闇がさらに迫り、沿岸の建物に、ひとつ、ふたつと灯りがともってゆく…東京の水辺ならではの美しさは、まさに夕暮れ時にあるのではないか、そう思わせる一瞬です。

悠然と過ぎてゆく、おがさわら丸の後ろから、セブンアイランド愛でしょうか、東海汽船の水中翼船が、水煙をあげて追い越す瞬間を、見ることができました。
こんな美しい港湾風景を、苦もなく我がモノとできるのも、立地の良い船の科学館ならではです。

仕方なく、客船待合所のデッキから、「しらせ」を眺めていると、なにやらハデハデ(笑)な電飾を身にまとった、屋形船らしき未確認水上物体が!
ブレながら、闇夜でもなんとか写真に収められるほど、電飾まみれなのはありがたい(?)のですけれど、こ、この色彩センスは…古典的なキャバレーみたいで、ちょっとくるものがありました(笑)。
どこの何丸だか、ご存知の方、おられますか?
(18年11月12日撮影)
【11月29日追記】この電飾屋形船は、神田川・柳橋の舟宿、三浦屋の大江戸丸と判明しました。(『舟宿 三浦屋』の『乗合屋形船 大江戸丸』および『貸切船総合案内』を参照)
コメント欄でお知らせくださった、がーちゃんさん(ブログ『がーちゃんフォトアルバム』)と、はじめさんに御礼申し上げます。
(この項おわり)
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