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長瀞渓流下り…2

FI2617488_1E.jpg(『長瀞渓流下り…1』のつづき)
荒川橋梁を過ぎると、流れはにわかに速くなり、露岩が白く波を立てる、まさに渓流そのものの情景が、広がってきました。
小さな落差をひとつ越えるたび、船首が派手にしぶきを上げるので、舷側に備えられたビニールを持ち上げて、濡れるのを防ぎます。いや~、爽快爽快!

可航幅は狭く、二人の船頭さんは、忙しく棹や舵を操りながらも、ユーモアたっぷりの語り口で、沿岸の奇岩など名勝を説明してくれます。
ここはラフティングの名所なのでしょう、ヘルメットとライフベストに身を固め、カヌーやインフレータブルに乗った人が多く見られ、手を振ってくれたり、元気に挨拶を返してくれる人もいました。

FI2617488_2E.jpgいくつかの早瀬を越えると、流れは次第に緩やかになり、水深の増した川面は、美しい深緑色となってきました。

長瀞の「瀞」は、流れの緩やかな澱みを指す言葉だそうですが、まさに字面そのものの、静謐で美しい風景が広がり、思わず手を水面に伸ばして、水の冷たさを確かめたりもしました。

FI2617488_3E.jpg昨年も訪れた、岩畳の船着場に到着しました。3㎞弱の行程は、本当にあっという間で、もっと乗っていたい感じがします。

ここは、船着場のすぐ近くまで、旅館や土産物店が軒を連ねる、なかなか賑やかな観光拠点で、秩父鉄道の長瀞駅も近く、現代に生きる「河岸」といった雰囲気です。

船頭さんにお礼を言って、舟を降りると、係の方が出迎えてくれ、岩畳が珍しい一枚岩の露岩であること、土の下はすぐ岩なので、米が育ちにくく、最近まで饅頭(野菜煮などを入れたもの)や、うどんほか、粉製品を主食とせざるを得なかったことなど、この地の歴史について、興味深いお話をしていただきました。

FI2617488_4E.jpg興味をそそられて、船頭さんが使っていた棹の先端を、撮ってみました。
棹は直径5cmほどの竹で、先端に塩ビパイプのような部品を介して、木製の部分がはめ込んでありました。

横からネジででも留めるようにしてあるのか、固定の方法がいま一つ解りませんでしたが、磨り減ったら、適宜交換できるようになっているのでしょう。

FI2617488_5E.jpg長瀞の街をぶらぶらして、お土産を物色していると、遠くから汽笛の音が聞こえてきたので、いそいそと長瀞駅へ。
運の良いことに、C58型蒸気機関車の牽く列車がやってきたのです。

ロッドや車輪が、油でピカピカに拭かれた機関車を前に、踏み切りにあふれる、黒山の人だかりに混じって撮影。ちょっとトクをした気分でした。


★長瀞で、渓流下り舟を営業している会社は複数あります。詳しくは以下のサイトをご覧ください。中でも「荒川ライン下り」のサイトは、造船の模様が掲載されていて、なかなか楽しめます。
長瀞ライン下り」(長瀞町観光協会サイト
長瀞ライン下り」(秩父鉄道サイト
荒川ライン下り」(荒川ライン下り会社サイト)


(18年7月2日撮影)

(『樟脳舟』につづく)