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白鬚橋の写真

FI2357565_0E.jpg先日、なじみの古書店から、古本を何冊かまとめ買いしました。

本の入っているダンボール箱に、フタ代わりといった風情で、無造作にに乗せてあった、厚手のボール紙をひっくり返したらビックリ!写真館の立派な台紙に貼られた、古い橋の写真でした。もちろん注文したものではないので、うれしい余禄です。

その価値はさておき、なかなか味のある写真なので、皆さんにお目にかけたいと思います。ごらんの通り、隅田川に現在もかかる白鬚橋の、建設途中の写真です。「白鬚橋 宮地組 昭和五年十二月」とあります。
請負業者であった宮地組が、写真館に発注して、立派な装丁の記念写真を作らせ、恐らく、関係者への記念品としたのでしょう。

背後にそびえるデリックや、木製の仮橋脚が、セピア色に焼けた印画紙とともに、時代を感じさせます。
大水運時代は過ぎ去ったとはいえ、東京市部ではまだまだ、江戸以来の、ほとんどの水路が現役だった時代です。
日々、首をすくめて、この橋の下を通るフネブネの乗組員からは、天に向かって、鉄骨が際限なく伸びてゆくさまが、仰ぎ見られたに違いありません。

私は、空を圧する堂々とした雰囲気や、見上げたときの造形の面白さから、下路式の鋼アーチやトラスに惹かれることもあり、隅田川の橋の中では、永代橋と並んで好きな橋です。
白鬚橋については、詳しく書かれた本やサイトが少なくありませんので、興味のある方にはそちらを参照していただくとして、ここでは、昭和6年、東京市土木局により完成、という説明だけにとどめましょう。

宮地組については、今のところ手がかりありません。また時間のある時に調べてみたいと思いますが、先ほどふと「白鬚橋」で検索してみたところ、ひとつ気になるものに出会いました。東京都都市整備局の、「都選定歴史的建造物 詳細」です。「設計者」欄に「施工者不詳」とあります。設計した人なのか、土木業者を指しているのかあいまいですが、「施工者」なら、工事を請け負った土木業者のことではないでしょうか。
この写真が、手がかりになるかもしれませんね…。

この写真、気に入りましたので、近日中にタイトルバック画像としても、お目にかけたいと思います。そのままですと、天地寸法がありますので、デリックや書き込みは、残念ながらトリミングしなければなりませんが…。