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中川の屈曲区間…2

FI2317631_0E.jpg(『中川の屈曲区間…1』のつづき)
奥戸街道の、本奥戸橋が見えてきました。

いくら使い捨てカメラでの撮影とは言え、すでに屈曲は5つを数え、この手前の平和橋も、撮り逃しているところを見ると、澪が読めずに、結構緊張していたのかもしれません。

川幅が広く、清々しい感じに撮れているので、いまひとつ伝わりにくいかもしれませんが、やはり曲がりくねった川というのは、船に乗る身からすれば、見通しが効かないだけに不気味なものです。
相変わらず岸近くには、暗岩のようなものがところどころ顔を出しているので、仕方なく水路の中央を進むのですが、内側に浅瀬がある恐れも拭い去れず、あまりスロットルを開ける気にはなれません。
撮影地点のYahoo地図

FI2317631_1E.jpg6度目の大きな曲がりにさしかかかると、緑の桁橋、奥戸橋が姿を現しました。

艇上から見ると、水路はほとんど、直角にコキッと曲がっているように見えました。内側にはまたも、杭かコンクリ塊が飛び出しているのが見えたので、船足はますますしぼられてしまいます。

のろのろと艇を歩かせていると、背後から爆音とともに、小型のセンターコンソーラが、えらいスピードで追いついてきました。
まあ、気の抜けたこと。地元の人にとっては、鼻歌混じりですっ飛ばせる川なのでしょうが、こちらの慎重な(いや、臆病な)走りが、恥ずかしくなるくらいです。
気が抜けついでに、せっかくだからとこのボートに声をかけ、艇長にわけを話して先導をお願いすると、幸い快諾してくださいました。

FI2317631_2E.jpgしかし、パイロットは身軽で大馬力のフィッシャー、もう早いこと早いこと。こちらは上部構造を背負った、鈍重なバウカディ、その上川走りブネだからと小馬力のエンジンしか積んでいませんから、わずかな距離でも、ついて行くのに一苦労です。

というわけで、アッという間に、屈曲区間を脱出してしまいました。
写真は、新中川から、環七通りの青砥橋を望んだところです。

スピード狂のフィッシャーにお礼を言うと、艇長は「気をつけてなっ!」と大きく手を振って、腹に響くような爆音とともに、中川の上流に消えてゆきました。恐らく大場川のあたりにでも帰るのでしょう。
あ、あの、係留船も多いのですから、スピードの出し過ぎには気をつけて…。

FI2317631_3E.jpgすらりとした斜張橋、高砂橋の下流側まで来ました。橋の背後には京成線もちらっと見えます。
先ほどまでの小心さはどこへやら、ここまで来れば勝手知ったる水路と、急にリラックスした気分になり、ゆるゆると新中川を下っていったのでした。

お恥ずかしいことに、極めてだらしない例ではありますが…このときのように、通りがかった艇に快く助けてもらうたび、オカでは経験できなかった、フネ趣味の醍醐味を味わった気分になります。
バイクやクルマを趣味とする方たちにも、恐らく似たような仲間意識はあるのでしょうが、水の上という、人にとっては極めて心もとない環境が、困っている同類を捨て置けない気持ちを、倍してかき立てるのかもしれません。
陸上ではなんでもないことが、水の上ではちょっとしたドラマになりうる、そう言えると思います。(歯が浮くね…)

あ、自分の名誉のためにお断りしておきますが、私も、もちろん助けられてばかりではなく、他艇を救助したことも何度かあるのですよ。
そんな、子供がエッヘンと威張るような、自慢話もしたいのですが、またの機会に…。
撮影地点のYahoo地図

(この項終わり)

(16年7月18日撮影)