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新河岸川…3

FI2099887_0E.jpg(『新河岸川…2』のつづき)
新河岸大橋手前の左岸に、小豆沢の水上バスのりばが見えてきました。釣り人さんが次第に多くなってきたので、左岸から距離を取って、ゆっくり進みます。
しかし…まだ午後2時前だというのに、心なしか、陽射しが弱々しくなってきたようで、寒くてたまりません。「秋の日はつるべ落とし」という諺を、身をもって確かめたような形です。
特にこのあたり、木立と建物で、日陰が多いところなので、無風でも冷気が川面にサアッと下りてきて、震えあがります。座っているとなおさらツライので、3人とも、立っていることが多くなりました。

下の写真は、新河岸大橋下に立っていた、お知らせの看板です。
理由は解りませんが、舟渡大橋から先は、通航禁止のようですね。以前、クルマで通ったときに、何度か見た限りでは、笹目橋付近まで充分航行できそうな雰囲気でしたので、この看板を見て、かなりヤル気が殺がれてしまいました。う~ん。

FI2099887_1E.jpg新河岸大橋の上流側には、浚渫機材を備えたバージが、ダルマ船とともに碇泊していました。日曜日ということもあり、人気はありません。今回新河岸川の川面で見かけた、唯一のフネです。
行き合い船もなく、かつ無風で、街の喧騒から一段低い位置にある水面は、まことに静か。さざなみ一つない水面を、ゆるゆるかき分けてゆくのは、実にいい気分です。もちろん、釣り糸を引っ掛けないように、警戒しつつの航行ですが…。

そして、しつこいようですが、寒いです。たとえデッドスローでも、自艇の速力分の風が容赦なく暴露部の体温を奪ってゆきます。体はとにかく、手がかじかんできました。

FI2099887_2E.jpgこういう形式を何と呼べばいいのでしょうか、下路式の桁を持つアーチ、新河岸橋にさしかかりました。

遠くから見ていて、橋の上に、動かない人影が、いくつかあるのは解っていたのですが、I君に「アレ、釣りしてるんじゃないですか?!」と言われて、一挙に緊張しました。近づいてみると、まさにそのとおりで、しゃがんでいる人もいたため、川の中央に垂れる釣り糸は思ったよりも多く、5本を下らなそうです。
しかも、ほとんどの人が、上流側を向いているので、接近しても我々に気付かないのです。
大声で通過を告げつつ、ぎりぎりまで左に寄せて、なんとかかわしました。通過しながら、「すいませんでした!」と挨拶して、遠ざかる我々の背中に、橋の上からの話し声が…。
「警察なんじゃないか?」
そ、そう見えますか?
撮影地点のYahoo地図

FI2099887_3E.jpg人道橋、平成橋を過ぎると、頻繁にクルマの通る桁橋が見えてきました。国道17号線の志村橋です。右にまっすぐ行けば、戸田橋で荒川を渡るのですね。

親水歩道の類が、見えなくなって久しいのですが、両岸の土手には、むしろ雑草の茂みがあったほうが落ち着くのでしょう、釣り人の姿が絶えません。
川幅も狭くなってきたので、再び新芝川と同様の、妙な緊張感がよみがえってきました。

東京湾や相模湾を縦断するときの、白い波頭の三角波を乗り越えてゆく緊張感、江戸川中流部の、浅瀬でプロペラをやられるかもしれない緊張感…ささやかながら、いままでいくつか、木っ端ブネならではの「張り詰めた場面」を経験してきました。
どれも、その最中にいる時は、つらくてしょうがないのですが、いざ抜けてみると、爽やかなまでの達成感があったことも、事実です。
釣竿の並ぶ中を航行するのは、幾度となく経験しましたが、こればかりは、何度経験しても、達成感はありませんし(当たり前ですか?)、ホントに苦手です。こちらが気をつけてはいても、なにかあったときは、やはり、相手が人だけに、難しい面がありますのでねえ…。
撮影地点のYahoo地図

(17年11月13日撮影)

(『新河岸川…4』につづく)