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扇橋閘門

FI1952047_0E.jpg(『小名木川…2』のつづき)

小名木川橋を過ぎ、グレーの古いトラス橋・小松橋の間から、透かし見るようなかたちで、扇橋閘門を望んだところです。

都内の、しかも市街地の真ん中にあるせいか、多くの人にその存在を知られ、東京近辺のボート乗りの方々にも、おそらく最も利用されている扇橋閘門ですが、残念ながら、詳細なデータを掲載した印刷物やサイトは、ついぞお目にかかったことがありません。(私が知らないだけかも?)
管理・運営されている、都建設局・河川部のご担当者さんは、通行可能時間や利用上の注意など、ぜひサイト上に掲載して、宣伝に努めていただきたいものです。

有名な閘門ですので、いまさらの感がなきにしもあらずですが、当ブログには初登場ということもあり、東側から西側への閘門通過のプロセスをご覧に入れます。

FI1952047_1E.jpg閘門に艇を近づけると、監視カメラの視界に入ったのでしょう、さっそくスピーカーから「現在先着船が閘門を通過中です。しばらくお待ちください。」のアナウンスが。

信号は左岸の護岸側面、電光掲示板は右岸に取り付けられており、どちらも橋をくぐったところにありますので、最初は少し見づらいかもしれません。
扇橋閘門は、確か10数年前に作られたと聞いていますが、前後を、戦前からある小松橋と、大横川との交差点に扼されているため、少々余裕のない構造になったのでしょう。踏み切りのせいで延長できない、電車のプラットホームを思い起こさせますね。

しばらくすると、ザーザーと音を立てて排水が始まり、門扉が開くと、漁船型の小型艇が現れました。東京都のマークをつけた、河川管理の艇のようで、閘室を出ると早速、乗り組みの方が長い柄の網で、ゴミ拾いをはじめました。

Bさんと二人で感心したのは、乗り組みの方が、門扉から滴る水を避けるため、カサをさしていたことです。先ほどの、荒川閘門の出入りの際にも、降り注ぐ水に悩まされた私たちは「そうか!うまいことを考えるね!」と、思わずヒザを打ったのでした。

FI1952047_2E.jpg閘室内に入るとアナウンスがあり、「後扉」と大書きされた、東側門扉が降りてきます。

閘室側壁には、係留用の環が設けられているのですが、ちょっと汚れているということもあり、また、「係留するように」との、具体的な指示もなかったので、操船で船位を保持することにしました。荒川閘門と、指示のやり方に、若干の違いがあることが解りますね。

以前にも書きましたが、閘室内で係留したのは、荒川閘門が初めてで、他の閘門(と言っても、2つしかありませんが)では、操船でカバーするか、立って両手で壁につかまるか(先代愛艇は、エンジンの爆音がかなり大きく、閘室に反響して、うるさかったのでエンジンを止めたこともあり…)していました。

FI1952047_3E.jpg閘門管理棟です。

最初に見た時は、かなり立派なビルに見えたのですが、荒川閘門の管理棟を見たあとでは、ちょっと質素な感じがします。
ただ、閘室から見た感じとしては、こちらのほうが目線が近いので、意志の疎通もしやすそうな安心感はありますね。
閘室から出る際は、いつもこちらに向かって、大きく手を振るようにしています。

FI1952047_4E.jpg注水が完了し、「前扉」と書かれた西側門扉が上がりはじめました。

門扉が上がりはじめるのに合わせて、ディーゼルエンジンらしい爆音と、排気臭がしたので、Bさん「これ、エンジンで動かしてるのかね?」と言いました。
こういう類のモノは、制御しやすい電動が普通ですので、まさかと思いましたが、本当のところはどうなのでしょうか? 単に、この近くでクルマがアイドリングしていただけだったりして…。

音を立てて門扉から滴り落ちる、しずくの滝を前に、Bさんと顔を見合わせて「次からはカサだよねえ」と苦笑い。皆さんも、小名木川から荒川に抜ける際は、カサの用意をお忘れなく!

扇橋閘門のYahoo地図
(17年10月3日撮影)

(『小名木川…3』につづく)

【追記】4段目、『他の閘門(と言っても、2つしかありませんが)』と書きましたが、これはもちろん、わが国の閘門が、扇橋閘門と合わせて合計3つしかない、と言う意味ではなく、私が利用したことのある閘門が、他に2つしかない、という意味です。
廃止されたものも多いですが、全国各地には、稼動中の閘門がたくさんあります。リンクさせていただいている、「河川ネット」や「尼崎閘門」をぜひご覧下さい。
【さらに追記】2段の6行目、「大横川」と書くべきところを「竪川」と誤記していました。お詫びして訂正します。