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ビクトリア号

FI1886106_0E.jpg少し前のお話で、しかもデジカメの用意がなく、連れの携帯で撮ったものですから、あまり画質がよくありませんが、ご勘弁くださいね。

16世紀に世界周航を成し遂げた、スペインのマゼラン艦隊の一隻、ビクトリア号を可能な限り忠実に復元した帆船が、愛知万博に向かう途中、有明西埠頭に寄港して、公開中との情報を耳にしました。
「木造の全装帆船というものを、一度体験したいものだ!」とつねづね思っていた私は、いてもたってもいられなくなり、5月24日、仕事を1時間早引けして、勇んで有明を訪ねたのです。

FI1886106_1E.jpg公開終了の、僅か30分前に駆け込むように到着。すでに夕闇が迫っていましたが、船上は見学者でなかなかの賑わいです。
船尾楼のトップに上がって、バウ方向を撮影。リギンや動索が、マストと混然となって交錯する風景は、まさに全装帆船ならでは。

当日は少し風があったのですが、170トンあまりの船体の揺れは予想以上で、動揺周期が短いため、何かにつかまっていなければ、ちょっと怖いと感じたことも。
洋上での揺れは、これに数倍するでしょうし、デッキは常に波で洗われますから、地球の裏側から航海して来たクルーのご苦労は、察するに余りあります。

ともあれ、復元力を重視した帆船特有の揺れとともに、大型木造船の軋みの感触も、生まれて初めて体感できて、フネ好きとしては感激のし通しで、言葉もありませんでした…。

FI1886106_2E.jpgそして今ひとつ、大いに感心したのが、船尾楼のクォーターデッキ後端にあった、コレ。
何だと思われますか?
実はこれ、レーダードームで、皮革のようなもので覆ってあるのです。

復元船とは申せ、現行法に即した航海機器や、エンジンをつけなければなりません。
しかし、これらの機械が、航海に必要不可欠とは言え、せっかく忠実に復元した、船上の雰囲気をぶち壊しにしては、訪れた人も興ざめです。

そこで、周囲と違和感のない素材でできた、カバーをかぶせたというわけなのでしょう。なるほど、これなら全く目立ちません。
このレーダーだけでなく、スロットルレバーやメーターパネルなども、木製のカバーや皮の覆いで隠されて、何かの一部であるように、すっかり風景に溶け込んでいました。

その気遣いの細やかさに感じ入りつつ、私もかくありたい、と思ったことでした。

ビクトリア号の航海についてはこちら。(愛知万博・スペインパビリオンHP)