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ちょっとお散歩…4

FI2617484_1E.jpg(『ちょっとお散歩…3』のつづき)
水門をくぐり、大島川に入りました。いや、「旧大島川」と呼んだ方がよろしいでしょう。
現在は、なぜか大横川の一部になっているからです。大島川の名前は、水門と、水門を入って左手に伸びる水路、「大島川西支川」に残っているという、ちょっと「?」な状態です。
短い水路ですが、当ブログ初登場ですので、できるだけ詳しくご紹介したいと思います。

第一橋、越中島連絡橋は、最近造られた人道橋のようですね。隣接している、旧来の練兵橋を覆い隠しているため、同一の橋のように見えますが、反対側に回ると、リベット組みの古風な練兵橋の姿を見ることができます。

FI2617484_2E.jpg連絡橋をくぐると、水路は左に大きくカーブします。沿岸はごらんのとおり、見事な桜並木で、お花見の時期に訪れたら、さぞ美しいことでしょう。来年こそは、お花見に来てみたいものです…。

左カーブの終わるあたり、手前に水道管を配した、越中島橋が見えてきます。
しかし、私設の桟橋のような障害物も少なく、周囲の建物で風もさえぎられて強風下も安心と、実に走りやすい水路ですね。
撮影地点のMapion地図

FI2617484_3E.jpg江東内部河川には、写真のような、水路を航行する艇に向けたと思しき、河川名の標識が掲げられていますが、先ほど触れたように「大横川」となっています。

前回お話しましたが、隅田川東岸の水路に冠された「横」や「竪」は、江戸城から見てそれぞれ南北と、東西に走る川を示す名称です。この旧大島川は、ほぼ東西に走っているのですから、大横川に組みいれるのは、ちょっと無理があるような気がするのですが。

越中島橋の向こうには、「江東区黒船橋のりば」と大書きされた、水上バスの桟橋があります。
江東区の水上バスは、運行休止になって久しいのですが、桟橋の整備はされているようなので、現在は防災用桟橋といった位置づけなのでしょうか。難しい点もあるとは思いますが、クルマのパーキングメーターのようなものをつけて、我々も使わせてもらえるようになると、ありがたいのですが…。

FI2617484_4E.jpg門前仲町駅にほど近い、黒船橋です。
橋上の街灯や欄干は、名前にふさわしい意匠が施されていますが、橋そのものは、I型鋼を組みあわせた単純明快な構造なのが、対照的ですね。

マストは既にたたんであり、フロントグラス上端から50cmほどで、桁をかわしてくぐりましたが、艇から橋の裏を見上げても、外と同じようなI型鋼が縦横に並べられているだけで、旧式鋼桁橋にあるような、造形の面白さは、あまり期待できません。

しかし考えてみると、橋の全長に等しいI型鋼を製造し、それを架橋現場まで持ってくるという、製綱技術や重量物運搬法の進歩が、このような橋を出現させ得たのですから、無味乾燥だ、などとゼイタク(笑)ばかり言ってもいられまい、と思ったものです。
かつての鋼橋に、無数のリベットが打ち込まれているのは、すなわち型鋼が製造できず、また製造できても、重すぎて運ぶのが困難なため、現場で鋼板を組み合わせるしかなかったことを、示しているのでしょう。

FI2617484_5E.jpg写真上が石島橋、下が巴橋です。
黒船橋から直線区間に入り、新緑まぶしい桜並木がズラリと並ぶさまが見渡せて、緑のトンネルのようです。

石島橋の欄干に貼られた看板には、「静かな航行を心がけてください」と、水上署のお達しがありました。みんなけっこう飛ばすのかしら、と思っていたら、図ったように、巴橋を高速でくぐって来る行き合い艇が! 
…お気をつけて!座洲にしろ、橋桁にぶつかるにしろ、速度を落としていれば、事故にならないことばかりですから…。

平久川との交差点までは、もう間もなくです。

(18年5月6日撮影)

(『ちょっとお散歩…5』につづく)

ちょっとお散歩…3

FI2617483_1E.jpg(『ちょっとお散歩…2』のつづき)
扇橋閘門を通過しました。
オヤ、と思ったのは、注水中の待ち時間に、テープによる説明の放送が流れるようになったことです。

満潮時の通過だったせいか、注水時間より若干短い放送でしたが、無料で通過させていただける上、説明まで聞かせてもらえるとは、出血大サービス(笑)というか、長足の進歩と言ってよろしいのではないでしょうか。
いや~、約半年振りに走ると、さまざまな変化が感じられて、面白いものですね。
(昨年10月のエントリ、『扇橋閘門』もご覧ください)

FI2617483_2E.jpg大横川にも入ってみました。閘門の隅田川寄りは、言うまでもなく感潮河川、満潮時なので、どこかで橋をかわせなくなるだろうと、スロットルを絞って進みます。

グレーの桁橋、猿江橋をなんとか通過。マストを倒し、フロントグラスの上端から数十センチに橋桁が覆いかぶさるのを、首をすくめながらやり過ごすのは、なかなか楽しいもの。河川航行の醍醐味のひとつですね。
全高の抑えられる、オープントップにしておいてヨカッタ!と、ほくそ笑む瞬間でもあります。

FI2617483_3E.jpg次の菊川橋は、前後の道の関係か、ごらんの通り架設高が低く、中央部が反ってもいないので、難しいかな、と思っていたら…やはり無理のようでした。

近づいてみると、バウのハンドレールくらいしか、くぐれそうにありません。逆に、乗り降りするにはいいかな? などと、不埒なことに考えが及んだり…。
というわけで、早くも2橋目で敗退となりました。

FI2617483_4E.jpg小名木川を出て、隅田川を下り、旧大島川(現在は、大横川の一部)の入り口、大島川水門の前に来ました。東京都建設局・河川部管轄の、二径間ローラーゲートです。

旧商船大学があることで知られる、越中島に隣接したこの運河も歴史が古く、承応・万治年間に埋め立てが進むとともに、順次整備されたようです。

最初にも書いたように、この日はめっぽう風が強く、最大20mになんなんとする強風下でしたから、隅田川と言えど、モクリ、モクリと盛り上がるかなりのうねりがあり、それが旧大島川にも侵入していて、うねりで、橋桁の下に叩きつけられないかしら、という怖さがありました。
撮影地点のMapion地図

FI2617483_5E.jpg大島川水門の向こうに見えるのは、越中島連絡橋なる、なんとも事務的な名前の桁橋。旧大島川の橋は、全体的に低いですから、ちょっと躊躇する気持ちもありましたが、目測で「ヨシ、通れそうだ」と腹を据え、スロットルを開けました。

写真左、水門の支柱に、標識が掲げてあったのでふと見上げると、「水上バイク進入禁止」の標識が。う~ん、何故でしょう? 
旧大島川と言えば、桜並木で有名な水路です。ジェット乗りの人たちの中にも、きっとお花見をしたり、水路を走ってみたりしたい人がいるに、違いありません。
もちろん、理由があってのこととは思いますが、水上バイク進入禁止の水路が、あまりにも多いので、少々気になりました。

★本項「ちょっとお散歩」を書くに当たって、次の2点の書籍を参考にしています。
「隅田川の今昔」鹿児島徳治著(有峰書店・昭和47年10月発行)
「東京の橋」伊東孝著(鹿島出版会・昭和63年5月発行)

(18年5月6日撮影)

【20年1月14日追記】4~5段目、大島川は現在の区分では大横川の一部ですので、「旧大島川」と訂正しました。

(『ちょっとお散歩…4』につづく)