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20年度川走り納め…5

(『花畑運河を走る…7』のつづき)
FI2618295_1E.jpg花畑運河を堪能したあとは、年の瀬らしい川景色を拾って歩こうと、都心の水路に向かうことにしました。帰りも、往路と同じコースです。

中川の屈曲区間を下っていると、本奥戸橋で、本日6隻目の独航艀に遭遇! 今まではすべて下り船だったので、初めての上航船になります。船腹いっぱいに油を飲み込んで、喫水を深々と沈めて上って来るさまは、空船とは違った魅力がありますね。
撮影地点のMapion地図

FI2618295_2E.jpg中川を出て、荒川を少し遡航し、隅田水門から旧綾瀬川に入りました。

出口近くの伊沢造船では、顔なじみの、丸みのある真っ黒な船体の曳船が、うららかな陽射しを浴びて日向ぼっこ中。残念ながら、期待した松飾りは見られませんでした。
撮影地点のMapion地図

FI2618295_3E.jpg旧綾瀬川から隅田川に出て、水神大橋をくぐったところ。こちらも川面は穏やかで、船影もなくのどかな雰囲気です。

写真を撮り忘れたのですが、写真左の汐入公園ではロケをやっており、学生服を着た俳優さんらしい一団が、いっせいに手を振ってくれました。何のドラマだろう…。
撮影地点のMapion地図

FI2618295_4E.jpgおなじみ浅草は、東武鉄道花川戸橋梁。赤いラインの急行電車が、静々と出発してゆきます。

今まで気づきませんでしたが、橋脚の補強工事は終わったのですね。以前の写真(過去の記事『桜探しに出かけてみたら…6』『橋の裏側…4』参照)と、くらべてみてください。
撮影地点のMapion地図

FI2618295_5E.jpg観光汽船のフラッグシップ、ヒミコも年内はこれで見納め、撮り収め。待合室にはお客さんが並んでいるのが見え、年末も忙しそうで何よりですね。

ううん、もうちょっと年の瀬らしいモノが見たい…。
神田川に向かってみましょうか。


(20年12月30日撮影)

(『20年度川走り納め…6』につづく)
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花畑運河を走る…7

(『花畑運河を走る…6』のつづき)
FI2618294_1E.jpg雪見橋をくぐると、先ほどから見えていた、首都高6号三郷線に接するようにして、花畑運河の西の端、花畑水門が姿を現しました。

ご覧のとおり、閉じているのが常態のため、少なくとも今は、綾瀬川に抜けることはできません。まあ、よしんば抜けられたとしても、綾瀬川をここから下った途中には、桁下高のやたら低い、綾瀬新橋(過去の記事『初めての綾瀬川…7』参照)が控えているので、とおしで航行できるチャンスは、極めて乏しいことには変わりありますまい。

FI2618294_2E.jpgそんなわけで、綾瀬川からも、花畑運河からも、私の艇でここにたどりつくのが難しかったこともあり、この水門とは今回が初対面。やっと、この目で見ることができた、という感慨がありました。手前に架かる橋は、月見橋。これまた雪見橋と対になったような、風流な名前ですね。

詳しいことは、すでに「水路をゆく・第二運河」の「花畑川」に書いたので、そちらを参照していただきたいのですが、綾瀬川の水質が、中川にくらべて今ひとつで、花畑運河・中川の水質維持のため、常時閉とされているのが真相のようですね。

それでも潮時によっては、中川の水を浄化用水として、綾瀬川に流すため、水門を開放することもある(あるいは、あった?)ようですから、運がよければ、綾瀬川に抜けられるチャンスも、ないわけではないようです。
撮影地点のMapion地図

FI2618294_3E.jpg延長わずか1.5kmとはいえ、充実した航行でした。

近距離の河川舟運が、最後の輝きを見せた昭和初期、増大する通航量をさばくために竣工した内陸運河…。たとえ運河としては機能していなくとも、それがまだ、こうして動力船が入れる状態で生き残っている、というだけでも、嬉しいものがあったのです。

写真は、花畑水門北側の様子。護岸の法面には崩壊したところもあり、釣り人さんにとっては、まさに穴場かもしれません。さて、水位が上がる前に、急いで脱出せねば…。

FI2618294_4E.jpg六ツ木水門まで戻ってきました。表示水位はA.P.+1.37m、入ったときより6cm下がっているのを確認し、ホッとしました。まあ、干潮時までまだ間があるのですが、やはり低い橋のある袋小路に入り込むのは、閉じ込められそうな気がして、ちょっとドキドキします。

最初に入ったときから、水門の右側で釣りをしていた、男の子たちがこちらを向いたので、「ごめんね、もうこれで帰るから…」と、一声かけてから水門に突入。見慣れぬボートが出たり入ったりしていたのですから、彼らもさぞ迷惑だったことでしょう。

FI2618294_5E.jpg入ったときと、似たような写真でごめんなさい。出しなに振り返って、六ツ木水門を撮ったら、水位が1cm増えていて、ドキッとさせられたからです。

干潮はまだ、30分くらい先のはず…、しかもここはかなり上流、相当のタイムラグがあるのでは…、中川の流量が微妙に増えたのか、それとも吹き寄せ(風はほとんどないのに!)によるものか?
などと、あらぬことが頭の中をぐるぐる回ったのですが、冷静になって考えたら、自分の艇が通ったためでした(笑)。


(20年12月30日撮影)

(『20年度川走り納め…5』につづく)

花畑運河を走る…6

(『花畑運河を走る…5』のつづき)
FI2618292_1E.jpg富士見歩道橋が近づいてきました。両側に橋台地の張り出しを持った、青い鋼桁橋です。

南岸にある、大きなマンションの影が橋をおおっており、橋をくぐるとき、ひんやりとした空気が艇を包みました。




FI2618292_2E.jpgこの富士見歩道橋も、桁にはまったく反りがなく、桜木橋に劣らないくらい桁下高の低い橋です。

写真は帰路に撮ったものですが、幅員があまりないこともあり、通過はほんの一瞬で、桁下高の割には、圧迫感はありませんでした。

FI2618292_3E.jpgここでようやく中高の、リンボーダンスをしなくて済みそうな橋が登場。雪見橋です。どういったいわれがあるのかは知りませんが、ずいぶん風流な名前をつけてもらったのですね。

写真のように東側から見ると、鋼製の箱桁橋に思えますが、これは車道橋に併設された人道橋でした。


FI2618292_4E.jpg人道橋の下から、本来の雪見橋をのぞいてみると…コンクリート製の高欄が、古びた肌を見せていました。

無骨な橋脚、その向こうの保護工…「運河」の橋なら、こうこなくては。恐らく、現存する花畑運河の橋の中では、もっとも古いものではないでしょうか。


FI2618292_5E.jpgくぐって、西側から。細い水管橋も併設されています。

花畑運河に架かる橋の中では、唯一舟航を意識した造りになっている橋、雪見橋。ここが名実ともに運河だった時代、数多くの船が下をくぐるのを、見送って来たに違いありません。
撮影地点のMapion地図


(20年12月30日撮影)

(『花畑運河を走る…7』につづく)

花畑運河を走る…5

(『花畑運河を走る…4』のつづき)
FI2618291_1E.jpg前後しますが、六ツ木水門~桜木橋間の水辺風景をご覧に入れます。

このあたりは、古い街場らしい感じの一戸建てが並ぶ、住宅地ですね。護岸はご覧のとおり、二段になっており、鋼矢板がむき出しになっている上の段が、増水に備えた堤防のようです。本来の地面は、下の段の天端に等しいのでしょう。


FI2618291_2E.jpg上の写真の、護岸に貼られた看板のアップ。

なるほど、平成9年から12年まで、六ツ木水門は工事をしていたのですね。





FI2618291_3E.jpgこちらは、桜木橋橋詰近くの護岸の様子。どういうわけだか、断続的にコンクリートが打たれています。裏側を見られれば、そのわけがわかるかもしれません。

後ろの家屋は、屋号からしてネジ工場でしょうか。鋼矢板の見られる運河には、町工場のある風景がよく似合います。



FI2618291_4E.jpg桜木橋をくぐった直後の風景。静かな水面が、沿岸の家並みをくっきりと映しています。遠方に見えるのは、富士見歩道橋です。

結構な釣果が見込めるとみえて、護岸の上には釣り人さんの姿も多く、鏡のような水面を引き波で乱すのは、なんとも申しわけない限りですが…。すみません、すぐ出ますから…。
撮影地点のMapion地図

FI2618291_5E.jpgこのあたりにも何軒か、町工場らしい建屋がちらほら。金属加工系が多いようですね。

私自身、業種は違えど、町工場が並ぶ街場で育ったので、機械の音が聞こえてくるような街並みを見ると、何だかホッとするような気持ちになります。


(20年12月30日撮影)

(『花畑運河を走る…6』につづく)

花畑運河を走る…4

(『花畑運河を走る…3』のつづき)
FI2618290_1E.jpgふたたび、六ツ木水門に進入。水位表示はA.P.+1.43m、花見橋をくぐった感じも、先ほどよりずっと余裕がありましたから、わずか20cmの差とはいえ、大きなものだと実感できます。

これなら、桜木橋も大丈夫でしょう。



FI2618290_2E.jpgそれではいざ、桜木橋へ進入開始、最微速!

よしよし、イケるイケる! 大きくのけぞって…、茂森橋(過去の記事『最低橋に挑戦!…4』参照)なみのスリルとサスペンスです。



FI2618290_3E.jpgのけぞりながらも、わずかでも体重の移動が無いように、息を殺して固まったまま通過。もちろん、艇の姿勢が変わったりしても、ことですから、デッドスローのまま、スロットルの操作もできません。

まあ、凹凸のない、コンクリート製床板なので、若干気が楽ではありました。これが鋼桁橋だったら、ボルトやリベットの頭が出ていて、引っ掛けそうな怖さがあるからです。

FI2618290_4E.jpg桜木橋を無事通過、大きく息を吐きました。

面白くはありましたが、ずいぶん手間を取ってしまいました。のんびり眺めて回りたいところですが、水位が間なしに上昇に転じることを考えると、そうも言っていられません。ちょっと、先を急がねば…。



FI2618290_5E.jpg魚探を見ると、水深は1.8m、深いところで2mほど。水底の感はフラットで、特に心配な要素はありませんでした。

さすが、「運河」として造られただけあると、ここでもちょっと感動。イヤ、考えすぎかな?



(20年12月30日撮影)

(『花畑運河を走る…5』につづく)