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舟運振興の動き

FI2483498_0E.jpgふと思いついて、河川舟運の振興に関するサイトのうち、以前ご紹介したものも含めて、興味深かったものをいくつかピックアップしてみました。

地域振興の見地から、あるいは災害に備えて、諸外国の水運事情に影響されて…など、動機はさまざまですが、国の機関や有志の方々が、それぞれの立場から水運の再興、治水一辺倒ではない河川利用のかたちを構想しておられ、一部は実行に移されたことを思うと、その是非はさておき、かつてを知る者には感無量なものがありました。

「東日本水回廊構想」は、提唱されてから長いので、ご存知の方も多いでしょう。北上川を中心に、活発な活動を行っている団体もあり、舟運振興構想の中でも、最もスケールが大きいこともあって、目立つ存在です。
その大きさから、全てを実現するのは難しいのでしょうが、例えば利根運河や、花見川(東京湾~印旛沼)の通船化など、ほんの一部でも実現されれば、航行可能範囲が飛躍的に広がるのが、私から見ると魅力的…。
(私だけを喜ばせてどうするか、と言われれば、返す言葉もございませんが)

一番最後に掲げた「船舶の河川航行に関する調査研究報告書」は、なかなか読み応えがありました。
荒川を行き来するタンカーでお馴染みの、川崎~浮間間・君津~和光間などの輸送について、トラックとのコストや所要時間を比較した記事、また震災時に落橋した際の、水運への影響を調査した記事などは興味深く、舟運再興を構想する側の判断材料としても、良質なものに思えました。

今日、実用交通機関としての、水運の守備範囲は、きわめて狭いことは、ここで改めて言うまでもありません。現在稼動中の水運路は、たまたま他に代替の方法がないために、生き残っているに過ぎない、と言ってよろしいでしょう。

ビジネスとしての可能性が、あまり期待できない以上、国や自治体の動きに恃まざるを得ず、そのスキマを縫うようなかたちで、趣味の川めぐりをやらせていただく、といったような現状ですが、昔を思えば、やりやすくなりこそすれ、嫌な思いをしたことなど、ほとんどありません。

難しい点が多々あることは、充分承知の上ですから…実現されなければ現状で楽しみ、実現されれば勇んでスッ飛んで行く、というくらいの気持ちでおります。
どちらに転ぶにせよ、出航できない日々、こうした構想上の水路で走る夢を、思い描いて過ごすのも、楽しいものですね。

蘇れ水の回廊 ―水際都市・幕張への試論」(幕張アーバニスト) 
豊かな地域づくり・東日本水回廊構想」(『水辺倶楽部』国土交通省東北地方整備局河川部)
舟運を活かしたモーダルシフトのまちづくり」(法政大学大学院エコ地域デザイン研究所
多摩川の河川舟運と『せたがや湊』の復活」(多摩川・リバーシップの会
淀川河川舟運構築」(国土交通省 近畿地方整備局河川部
『水の都・東京』復活へ」(東京都港湾局
江東内部河川における船舶の通航方法」(東京都建設局
地域、元気に新世紀・水都らしく」(中国新聞
信濃川・阿賀野川下流域水面利用協議会
船舶の河川航行に関する調査研究報告書」(日本財団 図書館

(荒川・17年5月5日撮影)
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岡田式渡船

FI2242769_0E.jpg河川舟運のひとつのかたちとして、渡し舟がありますが、以前から興味を持って、本を探したり、ネット上で検索したりしていましたら、「岡田式渡船」というものが目にとまりました。

改めて検索しなおしてみて、いくつかのサイトを拝見、中でも、比較的分かりやすく解説されているのが、下に掲げさせていただいた、3つのサイトです。

★「全国で使われた渡船の革命 岡田 只治」(岐阜県図書館
★「那賀川 那賀川橋付近」(那珂川空中写真国交省 四国地方整備局 那珂川河川事務所
★「海外にも進出した 岡田式渡船」(飛騨 美濃ふるさと自慢しょうしん

両岸に渡した、ワイヤー等をたぐって運行する、渡し舟があることは知っていましたが、これはさらに進歩した方式で、舟を川の流れに対し、斜めの姿勢で滑車と結ぶことにより、流れの力を利用して、急流でも安全に、しかも無動力で渡河させることができるというものです。帆船が、帆に風を斜交いに受け、キールと舵で横流れを防ぎつつ切り上がってゆくのと、原理は全く同じものですね。

小規模なものなら、僻地でも手に入る資材で、容易に建設できるのがこの発明のミソなのでしょう、大陸まで普及したというのも、頷かされます。
橋をかける資金もなく、さりとて急流に舟を渡すのも困難という地域の住民にとっては、まことに、偉大な発明であったに違いありません。

原理は理解できたのですが、滑車から舟に伸びるワイヤーの、取り付け方や支持方法、舵の操作はどうしたのかなど、細部の構造までは述べられていませんでした。(支持部が一ヶ所だけでは、船体を流れに対して、斜めに保持するのは難しいように思います。舵があれば話は別ですが…。)
もっと詳しく知りたいと思っていますので、この渡船の詳細が載っている本や、サイトをご存知の方がおられたら、ぜひご教示いただきたいものです。

(写真は本文とは関係ありません。汐浜運河にて、17年6月5日撮影)

閘門のリンク集

FI2042049_0E.jpg「閘門」でGoogle検索してみて、ヒットしたものの中から、興味深かったもの、役に立ちそうなものをいくつか掲げます。
「」内が、ヒットしたページのタイトル、()内がサイトのトップページです。

廃止されて、記念物となったものも含めて、全国の閘門の外観、スペック、通航方法や通航時間、休日などの、必要な情報が一覧できるサイトがあると楽しいのですが、お役所でもまだ、そういった動きはないようですね。
とりあえず、このリンク集でご辛抱下さいね(笑)。


こうして、各地の閘門サイトを見て回っていると、クルマにインフレータブルか、小さなカートッパーを積んで、全国の閘門めぐりというのも素敵だなあ、と妄想しますが、愛艇の出航日数すらかせげない昨今、妄想のままと終わりそうですなあ…。


★「水門・閘門ガイド」(利根川下流河川事務所
★「日本の閘門式運河」(国士舘大学文学部・地理・環境専攻
★「石井閘門」(宮城県
★「富岩運河・中島閘門」(とやまねっと・富山商工会議所
★「三栖閘門資料館
★「船頭平閘門」(木曽川文庫
★「鍋川閘門」(独立行政法人・水資源機構・旧吉野川河口堰管理所
★「満願寺閘門と小阿賀樋門」(阿賀野川河川事務所・阿賀野川アラカルト
★「大河津洗堰を船で通過されるみなさまへ」(大河津分水路 洗堰・可動堰
★「加藤洲閘門・舟の通過」(かすみがうら*ネット
★「近代遺産を訪ねて:九州発・三池港閘門」(読売新聞
★「新・旧北上川の分流地点・脇谷洗堰」(Mr Kappaの北上川ガイド・見どころ・歩きどころ

また、こちらは、閘門そのものではありませんが、検索結果を何とはなしに見ていたら、川走りがお好きな方のブログを発見!
across the road
小名木川はじめ、東京近辺の水路はもとより、イギリスの運河のお話もあります。narrowboatさんの著書も読んでおられるようですね。

(写真は豊洲水門、17年6月5日撮影)

【追記】昨日、「水門工学」(技報堂出版)という本を書店で発見。ぱらぱらと見て、専門的な記述が多いものの、治水の歴史や、技術の変遷についての読み物は、趣味的に見ても滅法面白く、早速購入しました。

わが国の水門や運河の歴史について、書かれた項目を読んでいたら、「吉井水門は1679(延宝7)年竣工した、わが国最古の閘門」という下りがあり、「1731(享保16)年に完成した、見沼通船堀より、さらに半世紀近くも前にできた閘門があったのか!」と、興奮しましたが、図版が入っていません。
そこで検索してみると、いくつかヒットしましたので、こちらもご紹介します。

★「県指定史跡 倉安川吉井水門」(おかやまの埋もれた歴史発見
★「吉井川」(河川局 百科事典 日本の川

この「水門工学」の技術史の項で、盛んに引用されているのが、矢野剛著「運河論」という本で、引用の仕方を見ると、どうも、今なおこれを超える運河の研究書は出ていないようなのです。
こちらも、読みたくてたまらないのですが、発行が戦前ということもあり、入手は困難だと思われます。(でも読みたいなあ…)

【さらに追記】こちらは、以前から気になっていたのですが、紹介するのを忘れていました。

★「郷愁をそそる流れ 創成川」(札幌市北区役所HP
★「創成川ルネサンス」(カムイミンタラ.net

これらによると、慶応2年から明治7年にかけて、札幌市内に開削された運河、創成川には、全長約15kmの間に、8ヶ所の閘門があったそうです。
国内で、1本の運河に、連続して閘門を設けたのは、見沼通船堀くらいだと思っていましたので、これが本当だとしたら凄いものだと、知った当時は驚いたものです。
今のところ、当時の閘門を撮影した写真や、工学的な視点で細部を説明したサイトが発見できず、起工・竣工年や閘門数も、サイトによってまちまちな部分がありますので、詳しいことは解りません。書籍をあたってみた方が早いのかも…。

【まだ追記】先日、ダム研究家・灰エースさんのサイト「ダム好きさん」を拝見。その内容の濃さ、素晴らしさにも驚きましたが、河口堰も守備範囲とされていて、その中の佐賀県・六角川河口堰に、閘門が併設されているのを見て嬉しくなり、掲示板でお尋ねしたところ、親切にご教示いただきました。以下は灰エースさんにお教えいただいた、閘門付き河口堰です。灰エースさんに、改めて御礼申し上げます。

★「長良川河口堰ホームページ
★「筑後大堰管理所

【もっと追記】灰エースさんに、再びご教示いただきましたので、追記いたします。鍋川の閘門は、上ですでにご紹介しましたが、今切川河口堰にも閘門があるのですね。
また、私にとって、身近な閘門が掲載されているサイトも、ご紹介させていただきます。(以前、扇橋閘門のサイトが見当たらない、などと書きましたが、やっぱり、私が知らないだけでした…)

★「旧吉野川・今切川河口堰の特徴」(旧吉野川河口堰管理所
★「江戸川水閘門施設概要」(八広の爺ちゃんママチャリ漫遊記
★「扇橋閘門扇橋閘門通船要領」(東京都江東治水事務所水門と排水機場を見てみよう

川関連のサイトご紹介

FI1359727_0E.jpgイヤ、先ほど東京は、「車軸を洗う」という形容もかくやと思わせる、えらい豪雨でした。

たまたま隅田川っぺりに用事があり、屋形船が提灯を輝かせて次々と川を下るところを見送ってきた後のあの大雨でしたので、お客さんや船たちが心配になりました。
みなさん、ご無事でしたか?

今回も、川関連のサイトをご紹介します。

-わたしぶね-全国渡し船サイト‥全国の平水域や港湾に点在する渡し舟のデータベース。
このような篤志家の地道な研究成果が、気軽に拝見できるだけでも、「ネットって本当にありがたいなあ‥」(これは、ここで紹介させていただいているサイトすべてについて思うことです)と、一人熱くなる私ですが、本当に素晴らしいサイトです。
やはり、川は船がゆききしてこそ、という思いを強くします。

栗本鉄工所水門の解説はこちら)‥メーカーのサイトですが、一般の土木構造物ファンが見ても、十分楽しめます。水門の種類の解説が非常に解りやすいです。一部の水門については写真もあります。

Floodgates[水門]‥写真家、佐藤淳一氏による全国の水門写真集。これも凄いの一言に尽きます。とにかくご覧あれ。

屋形船 鈴木屋‥東京の川と言えば、やはり屋形船。水ぬるむこれからの季節は、舟遊びにいい季節ですね。‥別に宣伝ではなく、こちらの「隅田川橋づくし」がよくまとめられているので、ご紹介しました。

橋も構造物としては、大変魅力的ですね。橋の写真集や、橋の歴史を研究した書籍は昔から少なからず発行されており、私も、石橋だの肘木橋だの、一時期だいぶのめりこみました。

川をうろついていると、興味をひくものが徐々に増えてきて、本を買ってしまったりと出銭がかさみます。
そういう意味では、ロクなもんじゃありませんね(笑)。


(写真は隅田川から見た北十間川‥たぶん。近日中に調べます。ゴメンネ)

【追記】「-わたしぶね-全国渡し船サイト」は、左のリンク先に移転されました。トップページは「河岸問屋東城堂」です。
Floodgates[水門]」にアクセスできない場合は、左のインフォメーションからごらん下さい。トップは「jsato.org」です。ますます充実しています。水門の写真集を出版される予定もあるとか…。
あと、写真の水門は源森川水門、水路は北十間川で間違いありませんでした。

川の記事があるブログご紹介

FI1396203_0E.jpg川走りがお好きな方のブログをご紹介します。

広告批評♭」‥JO_NA_KA さん
インフレータブルで、都内の水路はほとんど制覇したという、すごい水路通の方。河川用小型船の構想も興味深いです。水路の記事は最近休まれているようですが‥。もっと冒険談を読んでみたいです。

追跡日記‥sand03さん
ありとあらゆるモノの源流?へ遡行するのをテーマとしたブログ。取材振りは、体当たりといってもよいほど真摯かつ丹念で、どの記事も面白く読めます。 
「神田川をボートで遡る」では、川の様子だけでなく、下水処理場も訪ねて取材。分水路の中に入って、写真を撮っているのにはビックリしました。